西野 華子 院長(はなここども歯科クリニック)のインタビュー

はなここども歯科クリニック 西野 華子 院長

はなここども歯科クリニック 西野 華子 院長 HANAKO NISHINO

この道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞かせください。

もともとが文系で、文系の大学に進み就職活動で内定をいただく段階までに到ったのですが、そこで「何か違うかもしれない・・・」と考えたのがこの道へ進む端緒となりました。私の父は産婦人科医で、子供の頃から私はずっとその父の姿を見て育ちました。将来を考え、ふと立ち止まってみた時に父の姿が頭に浮かんだんです。やはり「蛙の子は蛙」ではないですが、自分に向いているのは医療の道ではないかと考えたんです。
その時、学士入学の制度があることを知り、鶴見大学の歯学部を受験することに決めました。卒論と並行しながらの受験勉強でしたが、両親から「チャンスは1度だけだ」と言われた以上、必死になって勉強したことを覚えています。

無事大学に合格し、卒業後は大学病院に勤務しました。最初の2年は研修医として、その後の5年間は助手(現:助教)として大学病院で7年あまりを過ごしました。その勤務医時代に小児歯科認定医の資格を取得し、その後制度が変わってから、今度は小児歯科専門医の資格を取得するに到りました。
小児歯科を専門としたのにはまず第一に子供が好きだからということがあります。それに加え、例えば口腔外科や矯正歯科に代表されるような一分野に限ることなく、全般的な治療をすることが出来るということが小児歯科を志す大きな理由となりました。
大学病院を経たのち、自らのクリニックを開院するまでは開業医の先生のもとで勤務しました。そこで小児歯科にプラス、大人の方の治療を経験させていただいたのは、とても貴重な経験だったと思っております。
2011年1月に『はなこ こども歯科クリニック』を開院致しました。
小児歯科という専門性を活かしたいと考え、開院するなら小学校の近くという希望を持っていたところ、縁あってこの地で開院をさせていただける運びとなったのです。
地道に地に足をつけた診療を続けてまいりたいと考えております。お一人お一人の患者さんと誠実に向き合い、この地域の方々のお役に立つべく力を尽くしてまいります。

『はなこ こども歯科クリニック』の診療方針についてお聞かせください。

「清潔」「安全」「安心」の3つの柱を基本として診療をおこなってまいります。まず「清潔」ですが、医療機関として衛生面に最大の注意を傾けております。使った道具は全て消毒・滅菌処置をおこないます。処理を経た治療器具はお1人ずつワンセットにして密封し、患者さんの目の前で開封しています。少し専門的なことになりますが、大半のクリニックでは高圧蒸気減菌と申しまして、131℃の熱で20分以上の時間を掛けて減菌をおこなう方法が一般的です。ですが、この処理の仕方ですと当然のことながら金属類しか扱うことが出来ません。プラスチック製品は熱で溶けてしまうんですね。
当クリニックでは広く用いられている高圧蒸気減菌に加えて、ホルマリンのガスを用いた減菌処理をおこなっています。この方法であれば温度が抑えることが出来、全ての道具に滅菌処置を行うことが可能になるんです。大学病院等ではどこでも用いられています。
衛生面というのは患者さんにとっては“見えない”部分でありますが、だからこそ力を傾注するべきところだと考えています。
次に「安全について」ということになりますが、小児歯科だからこそ、泣いてしまったり、暴れてしまったりと、予期出来ない行動から子ども達の身を守るために細心の注意を払う必要があるのです。そのためお子さんの手の届きそうなところに危ない薬品を置かない配慮からはじまり、治療中もお子さんの動きを見ながら器具を取り扱うなど気をつけています。

子供に安心して治療を受けてもらうために心掛けておられることをお聞かせください。

3つの柱のうちの最後が「安心」になります。まずは子供にわかりやすい言葉で説明をするということですね。根気よく説明を繰り返すことで子供は理解をしてくれるものなんです。加えて、治療前、そして治療中も親御さんへの説明が欠かせません。治療計画と共に、当院の診療方針について詳しくご説明をし、納得していただいた上で治療をおこなっています。
例えば「注射」や「痛い?」という言葉を私はもちろん、見守る親御さんも使わないでいただけるようお願いをしています。注射と聞くと条件反射的に子供は怖がってしまうんです。注射器具等を子供の目に触れないように扱うのはもちろんのことですね。

歯医者さんにいる時間がなるべく楽しいものとなるよう診療室を歯医者さんぽくしないよう配慮はさせていただいていますが、そうであっても実際の治療は子供にとって楽しいことばかりではありません。ですから、その不快な時間を出来るだけ短くなるように心掛けています。
また、ご兄弟の有無等、生活環境を考慮することも大事な点です。お兄ちゃんを「歯医者に連れて行かなければ・・・」とは思っても、そういう時に限って下の子が熱を出してしまい、ベストのタイミングで連れてくることが出来ないというのは往々にしてあると思うんです。
だからこそ、治療にいらっしゃった時にはその時に出来る最大限の治療をおこなうようにし、なおかつ短時間で治療を終えられるよう心掛けております。

保育士の資格を持つスタッフがいらっしゃると聞きましたが?

当院スタッフには保育士の免許を持つものと幼稚園教諭の免許を持つものが在籍しております。お子さんの治療でいらして、そのついでにお母さん自身を診ることも多々ございます。小さいお子さんを連れているとなかなか医療機関に行けないケースが往々にしてあるんですね。私自身も子供がまだ小さい頃は子供が騒ぐのが申し訳なくて、医療機関に足が遠のいていました。
当クリニックではお母さんを診ている間、資格を持つスタッフがお子さんをお預かりし、面倒を見て差し上げています。治療中はお母さんの傍に居ても良し、キッズコーナーで自由に遊んでも良し、騒いでもまったく構いません。お子さんをお連れの方はご予約の際、その旨をご連絡いただけますと助かります。どうぞお気軽にご利用ください。

最後に地域の皆様へメッセージをお願いします。

朝、自分の子供を幼稚園に送っていく時、「はなこ先生、おはよう」と声を掛けてもらえることがあります。治療中はマスクをしておりますので、よく私だとわかるなと驚かされもするのですが(笑)、そうやって声を掛けてもらうのは本当に嬉しいことです。ただ歯科医師としてここにあるのではなく、子供を持つ親として、ひとりの人間としてこの地域に根付くことを目標としています。地に足をつけて、この地域と一緒に私もクリニックも育っていければなと思いますね。
どうぞお気軽にクリニックをお訪ねください。小児歯科のスペシャリストとして、この地域のお子さんの健やかな成長に少しでも寄与していけたらと思っております。明るくやわらかなクリニックで皆様のお越しをお待ちしております。

※上記記事は2011.10に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

はなここども歯科クリニック 西野 華子 院長

はなここども歯科クリニック西野 華子 院長 HANAKO NISHINO

はなここども歯科クリニック 西野 華子 院長 HANAKO NISHINO

  • 座右の銘・好きな言葉: 屈託なく生きる
  • 好きな音楽: ジャズ、ボサノヴァ
  • 好きな場所・観光地: ハワイ
  • 出身地: 神奈川県
  • 趣味・特技: 水泳
  • 好きな本: 大地(パール・S・バック)
  • 好きな映画: ER、大草原の小さな家、ドクター・クイン

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