柳井 金吾 院長(ありま歯科クリニック)のインタビュー

ありま歯科クリニック 柳井 金吾 院長

ありま歯科クリニック 柳井 金吾 院長 KINGO YANAI

大学卒業後、大学院に進んで矯正歯科を専門に。豊富な経験と高いスキルをもって、宮前区有馬に開業。

この道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞かせください。

理科の先生になりたいというのが私の夢でした。科学系の学科が好きだったものですから、もう1つ好きだったテニスの腕を活かして、将来は高校の教師になりテニスの顧問の先生になれたらいいなという夢を持っていたんです。ところがある日父親から突然「歯医者さんにならないか?」と言われました。どうやら会社の上司の息子さんが歯科医師になったとかで、それを自慢されたようなんですね(苦笑)。もちろん私としては歯科医師は人の役に立つ職業という認識はありましたから、行かせてもらえるならそれに越したことない、でも、お金はどうするんだ?と。そうしたら、「なんとかする」と言い切ったんです。 正直、父は子どもの将来についてはあまり関心がないのだと思っていました。勉強云々とか、将来についてそれまで聞かれたこともなかったですからね。それが、入学の際はもちろん、その後もなにかと気に掛けてくれていました。やっぱり、口には出さなかったものの、色々と考えてくれていたんでしょうね。
大学を卒業後、私は奨学金を借りて大学院の矯正科に進みました。そちらは院生のアルバイトを原則として禁止としていたんですが、それでは生活が苦しくて、仕方なく内緒でアルバイトに行っていたんです(笑)。
私に開業を勧めてくれたのは、そのアルバイト先の院長先生でした。「ちょうど良い場所が空いているから、やってみたらどうだ?」と。ありがたいお話でしたが、資金のこともあって私が躊躇していると、今度は、その病院に出入りしていた材料屋さんが「私が保証人になろう」と声をかけてくれました。ご好意を受け、『ありま歯科クリニック』を開院したのが1988年のことになります。 こうして振り返ってみますと、自分の意志以外のところで様々な偶然が重なり、今があるような気がしています。多少、「格好付かないな」と恥ずかしい気持ちもありますが(苦笑)、ここに導いてくれた方々の恩に報いるためにも、私が出来ることを精一杯なしていきたいと考えています。

『ありま歯科クリニック』の診療方針を教えてください。

おかげ様でこの地で開業し、20数年たちました。年月とは、ご縁を広げるもので、親子三代に亘って来院しているご家族もいらっしゃいます。まだ、子どもと思っていた少年が久々に来院し「先生、お久し振りです」としっかり挨拶ができる素晴らしい青年になっていた時は、何か自分が彼の叔父さんのような気持ちになりました。
私は患者さんひとりひとりが身内のようなコミュニケーションとそれに基づいた治療方針をたてるようにしています。
しっかりお話を聞き、可能な限り要望に応えられるようにしておりますが、現状の症状が悪く希望にそぐえない治療になる場合も当然あります。その時はしっかりと倫理的にかつ、わかりやすく説明させていただいております。
そして、私を信じてもらいたい旨を伝えます。日頃のコミュニケーションがこのような場合に生きてくるのです。

矯正治療についてお話しください。

虫歯や歯周病などの一般診療はもちろんのこと、やはり私自身が矯正の出身ということもあり、『ありま歯科クリニック』では矯正治療にも力を入れています。私どもはお子さんの矯正は無論のこと、50代60代の成人の方も多く矯正に見えています。成人の方の場合、見た目を気にされてのこともありますが、噛み合わせに関する例が多いですね。噛み合わせは、年齢を経ていくとどうしても歯がすり減っていくものですから、それを因とするものがあるのと、もう1つはそもそも正しい位置で噛んでいないということが原因として挙げられます。自分は普通に噛んでいるつもりなのが、調べてみると奥歯の1本だけでしか噛んでいないということがよくあるんです。不適合な噛み方を長年続けてきたことにより、あごが痛くなったり肩こりがひどくなるといった症状が現われることがあり、噛み合わせを矯正することで身体面の症状を改善していくという目的があります。
確かに、歯を削れば噛み合わせは治すことが可能かもしれません。ですが、削って治すとなると、問題のある歯1本だけではなく、健康な歯を削る必要も生じてきます。矯正治療により、ゆっくりとですが、歯に過分な負担を掛けず噛み合わせを改善していく意味がそこにあると考えています。

今後、力を傾けていきたい治療はなにかございますか?

お口の中の金属を出来る限りなくしていきたいと考えています。金属は時間とともに腐食するものですし、金属アレルギーなどのリスクを考えますと、出来る限り使わないほうが賢明だと思われます。私自身アレルギーを抱えているものですから、余計にそう思うところなんですね。金属に代わるものとして考えられる素材がセラミックですが、私どもは出来る限りそのコストを下げていきたいと思い、各方面の方に協力を仰いでいるところです。患者さんが選択肢の1つとしてもっと気軽に考えられるようになるには、それは不可欠な要素になります。
これまでは費用の問題もあり、良いとは思っていても患者さんにそれを押し付けるわけにもいかず、ある種のジレンマを抱えていました。「金属は身体によろしくない、でも…」という、ね。これは我々の側の努力が足りないということでもありました。「良いモノを提供したい」というのが私どもの思いであり、患者さんに有効な選択肢として考えていただけるよう、あらゆる努力をしていきたいと考えています。

最後に地域の皆様にメッセージをお願いします。

開院してから20数年が経ったことになり、若い方ばかりでなく、中高年の方から小さなお子さんまで、幅広い方がお見えになっています。その方その方、おひとりおひとりのお口への希望や不安を余すところなく伺い、皆様が一生涯を通じご自分の歯で美味しく食事をしていただけるように出来る限りのことをさせていただきたいと考えています。
※上記記事は2010.7に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

ありま歯科クリニック 柳井 金吾 院長

ありま歯科クリニック柳井 金吾 院長 KINGO YANAI

ありま歯科クリニック 柳井 金吾 院長 KINGO YANAI

  • 出身地: 群馬県
  • 趣味・特技: ゴルフ
  • 好きな本・愛読書: 週刊少年マガジン
  • 好きな映画: オールジャンル
  • 好きな言葉・座右の銘: 成功するまでやれば成功する
  • 好きな音楽・アーティスト: ジャニス・イアン、オリビア・ニュートン=ジョン、ビリージョエル
  • 好きな場所・観光地: ゴルフ場/緑のある広い場所

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