菅野 真利子 院長(菅野歯科医院)のインタビュー

菅野歯科医院 菅野 真利子 院長

菅野歯科医院 菅野 真利子 院長 MARIKO KANNO

大学卒業後、埼玉県内の歯科医院で経験を積む。結婚・出産後も診療を続け、「宮崎台駅」そばに開業。

この道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞かせください。

そもそも歯医者がキライでキライで。自分が歯医者になれば歯医者に行くこともないだろうと考えたのですが、浅知恵でした(笑)。自分で自分の歯を治すことは出来ませんからね。ですから歯医者嫌いの方の気持ちはよくわかるんです。私は3人姉妹の一番末っ子に生まれました。母は手に職がないことで苦労した人でしたから娘達にはそうした仕事に就いてもらいたいという希望を持っていたんです。母には苦労を掛けましたし、感謝の気持ち以外にありません。

城西歯科大学(現:明海大学歯学部)を卒業し、埼玉の開業医さんの元で修養を積みました。その後子供が出来まして、高円寺にある主人のお父さんの歯科医院で仕事を手伝うことになりました。
主人はその頃はまだ他院に勤めていたのですが、体調が思わしくなく入退院を繰り返していたこともあって、お父さんから今のこの場所を借りて私と主人と二人で歯科医院を開業しようということになっていました。
ところが開院を9月に控えていたその年の7月、主人は亡くなってしまいました。開院することは既に決まっていて、いまさら業者さんに「いりません」というわけにもいかず(苦笑)、悲しみにくれている間もなかったというのが実際のところです。家のことはともかく、開院に関することは主人に任せっきりでしたから何もかもわからないことだらけで、誰かを雇うにしてもどうしたらいいの?という具合に戸惑うことばかりでした。
「私に出来るのかな?」と不安に思う日々を過ごしましたが、廻りの方の助けもあり、なんとか無事開院することが出来ました。開院から15年が経とうとしていますが、皆様の温かいご配慮と手助けに感謝して毎日の診療に向かっています。

『菅野歯科医院』の診療方針についてお聞かせください。

「歯医者は嫌い」という方は是非いらしていただきたいんですね。私自身がそうだったということもあり、患者さんの立場に身を置き換え、怖さを和らげる診療を心掛けてまいります。例えば歯に風を当てるにしても、「風、行きますよ。」とあらかじめ一声掛けておくことで患者さんは備えることが出来ます。予測しえないことが続けば恐怖感は更にましていくものです。ひとつひとつしっかりと説明を加えることで患者さんに信頼感を持っていただくことが大切だと考えています。

「痛くない注射」についてお聞かせください。

歯科治療で何が嫌かとなれば、音や匂いも気にはなりますが、「痛い」というのが何よりも大きなことですよね。逆に言えばそれさえなければ大半のことは我慢出来ると思うんです。これは私の口から言うと信憑性がないように思われるかもしれませんが(笑)、当院では患者さんから注射が痛くないと言われます。もっと言えば注射をされた感覚がないそうなんですね。中には「近頃の注射は針を使わないんですね」と仰る方もいらっしゃいました(笑)。
秘密というほどのことでもなく、ちょっとしたことの積み重ねです。まず薬液を人肌に温めること。薬液が冷いと痛みを感じやすくなるんですね。次にゆっくりゆっくり押していくこと。電動注射器が痛くないのは注入スピードが遅いからなんです。あとは針を入れる際、患者さんの力が緩む瞬間にすっと針を入れる。これはちょっとしたコツと言いましょうか、経験に基づいたものと言えましょうか。
私は障害児歯科を経験していまして、そちらの先生は言い聞かせるのが困難なお子さん達に如何に手際良く、痛みを与えないように治療するかということに苦慮されていました。その時の経験がいまの私の治療に役立っているように思います。

乳歯の役割についてお聞かせください。

乳歯は一定期間使うと役割を終え永久歯に生え替わりますが、だからといって治療を怠っていいものではありません。例えば乳歯が虫歯に罹ればその下の永久歯に影響が出てきます。化膿した部分が永久歯の頭の部分に載ることになれば、当然自然な成長を妨げることになるんですね。歯並びの問題も出てきますし、顎の発達を考えても良いことではありません。乳歯だからと放っておくのではなく、先々の子供の成長を考えて対処されたほうが宜しいかと思います。

最後に地域の皆様へメッセージをお願いします。

いま考えてみると息子には開院当時、非常に寂しい思いをさせていたと思います。夏休みを控えての引っ越しでしたから友達もいないし、親に遊んでもらおうにも忙しそうで「構ってよ」とも言えない。ようやく息子も大学を卒業する段となりましたが、あの当時のことを思うと申し訳ないという気持ちでいっぱいですね。これは希望にすぎないのですが、遠くない将来、息子が戻ってきてくれて、ここを継いでもらえたらと思ったりもしています。息子の横で私は馴染みの方の入れ歯の手入れだけやってればいいかなと・・・。まあ、他の女性にもらわれていく可能性もありますけどね(笑)。

当院はユニットとユニットの間隔を通常より広くとってあり、小さいお子さんを抱えたお母さんもベビーカーでそのまま診療室に入っていただけます。子供を連れたお母さんは周りを気にされてご自分の治療を後回しにする場合も多いと思うのですが、どうぞご心配なくいらしていただければと思います。
また、当院は院内の各所に手すりを施し、ご年配の方や足の不自由な方にご不便なく移動出来るように配慮をさせていただいております。この地域に住まわれる方と一緒に年を取り、末永くお付き合いをさせていただければと思っております。どうぞお気軽にお越し下さい。

※上記記事は2011.11に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

菅野歯科医院 菅野 真利子 院長

菅野歯科医院菅野 真利子 院長 MARIKO KANNO

菅野歯科医院 菅野 真利子 院長 MARIKO KANNO

  • 好きな本・愛読書: 心理学関係、ミステリー、時代小説/橋本治、山田詠美、河合隼雄
  • 好きな映画: ハリー・ポッター、スペースバンパイア(主人と一緒に観た思い出の映画です)
  • 好きな言葉・座右の銘: 継続は力なり
  • 好きな音楽・アーティスト: ポルノグラフィ、中島みゆき、小田和正
  • 好きな場所・観光地: 日光、自宅
  • 生年月日: 1959年1月30日
  • 出身地: 栃木県
  • 血液型: A型
  • 趣味・特技: 読書、太極拳、買物(雑貨屋さんめぐり)

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