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山本 弘子 院長
ヤマモト ヒロコ
HIROKO YAMAMOTO |
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クリニックのびのびキッズピア |
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生年月日:1954年6月21日 |
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出身地:広島県 |
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血液型:O型 |
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趣味・特技:ミュージカル、クラシック鑑賞、美術館巡り |
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好きな本・愛読書:伊坂幸太郎、村上春樹 |
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好きな映画:ライフ・イズ・ビューティフル、ホノカアボーイ |
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好きな言葉・座右の銘:笑顔、一生懸命、和 |
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好きな音楽・アーティスト:クラシック(カラヤン、レナード・バーンスタイン) |
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行ってみたい場所:荒川都電巡り/もう少し頑張って、友人と国内のいろんな所へ行ってみたいですね |
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■この道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞かせください。 |
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私は瀬戸内海に浮かぶ倉橋島という小さな島で生まれ育ちました。
現在では橋もいくつかつながり、交通の便も良くなりましたが、私がそこで暮らしていた頃は対岸にある呉市とポンポン船で行き交うような時代だったんです。水道もなく不便を感じることも多い暮らしでしたが、その一方で鶏小屋のあるお家に行って卵を手に取り、「こんだけください」って貰うような、とても穏やかで温かい、ある種贅沢な時間を過ごせていたのだと思っています。
父はその島で唯一の医者をしていました。元々は循環器内科を専門にしていたのですが、とてもそんなことを言ってられなかったみたいで、お産から何から全てをこなす忙しい毎日を送っていました。
「私が医者だったら、お父さん、休ませてあげられるのに・・・」そんな母の言葉をずっと聞いて育ったからでしょうか。私を含め、兄弟3人が自然と医者を志すようになっていました。
ただ、私に関しては「女だてらに・・・」ということもあったのか、父は医者になることを反対していました。そんな時、「やるだけやってみたら。お父さんは私が説得するから。」と後押ししてくれたのが母でした。
父の仕事を手伝うという私の小さな夢は叶うことはありませんでしたが、母や弟達をはじめ、支えてくれたみんなの恩に報いるためにもいま出来ることをしっかりやり遂げなければと思っています。
大学を卒業して小児科に入局し、レジデント(研修医)となりました。新生児病棟、乳幼児病棟、学童病棟、幼児病棟と各病棟を担当していましたが、私は子供を抱えていたこともあり、小児科としては比較的時間の融通の効く学童病棟や幼児病棟を主に担当する事が多かったです。長い入院生活を強いられる子ども達も多く、その中でも病気として多いのが白血病に代表される血液疾患でした。5年間のレジデントを終えて研究員となり血液腫瘍科を専門としたのは、その経験があった故のことです。
その後、いくつかの病院で小児科診療に携わりました。その間、夜間の急病センターや保健所の業務にも関わっていました。
開業医が1番診ることの多い疾患は感染症とアレルギーになります。大学に籍を置いていた頃は血液を中心に診ていましたが、そうした現状に加え、私自身が喘息を抱えていたこともあり、アレルギーの勉強により時間を割くことが多くなっていきました。
開院する前までに勤務していた至誠会第二病院では新生児医療にも携わりました。帝王切開や重篤なお産を多く扱っている病院で、赤ちゃんを担当する私達も朝も夜もない忙しい日々を送っていました。
2007年の4月に『クリニックのびのびキッズピア』を開院致しました。何か困ったことがあれば、気軽に手伝いを頼むことの出来る、おばあちゃんの知恵袋的な存在のクリニックでありたいと考えています。 |
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■『クリニックのびのびキッズピア』の治療方針についてお聞かせください。 |
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当院では患者さんの生活の質(Quality of Life)を損なわない治療を目指しています。出来る限り普通に生活を送っていただくのが良いと思うんです。
最近はアレルギーを気にして、母乳での育児にこだわったり、小さいうちから「これを食べたら具合が悪くなるから」と食べるものを制限したり、「動くと発作が起きる」からと運動制限をする傾向がありますが、私はなるべく食べ物も制限しすぎない、運動も制限する場合は最低限にしたり、子どもが離乳食を食べたかったら、食べさせてあげたほうが良いと思います。制限しすぎて、結果的に栄養不足や発育障害になってしまうケースもあるからです。
『経口的減感作』という治療法をご存知でしょうか?これはワクチンと一緒の考え方で、食物を少量ずつ食べることにより、徐々に普通に食べられるようにしていくことを意図した治療法です。
何でも制限すれば、それが解決につながるとは限りません。お子さんの症状を注意深く見守り、日常の生活を損なうことのない、適切で丁寧な診療をご提供していきたいと考えています。 |
■診療に際し心掛けておられることについてお聞かせください。 |
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とにかくお話をしっかり伺うということを心掛けています。ママがどれだけ困っておられるのか。ママのお話の中にお子さんのサインが見えないかどうか。そこをしっかりと伺うということです。
そのためには私自身を含め、スタッフ全員が話しやすい雰囲気で出迎えてあげるよう勤めています。
喘息を例にしますと、この病気は別名『夜間発作性呼吸困難』と呼ばれるように、昼間の診察だけでは判断が困難な場合があります。だからこそ普段お子さんを見ているお母さんに、ありのままをお話いただくことが重要になるんですね。
また、喘息は「不治の病」というイメージが一般にあるせいか、ご自分のお子さんが喘息と診断されることにショックを受けるお母さんも見受けられます。
現代医療において必ずしも喘息は怖い病気ではないこと。しっかり治療をすれば、問題なく回復に向かうこと。「心配なことはありませんよ」と配慮をしながら、お母さんと一緒に少しずつ快方に向かうよう治療を進めてまいります。 |
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■Hib(ヒブ)ワクチンと肺炎球菌ワクチンについてお聞かせください。 |
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Hibとはヘモフィルスインフルエンザ菌b型という細菌で、副鼻腔炎などの検査でもよく検出される菌です。よく間違われることが多いのですが、いわゆるインフルエンザウイルスとは全く性質の異なるものです。
Hib、肺炎球菌は、肺炎や中耳炎、細菌性髄膜炎などの感染症を引き起こします。なかでも細菌性髄膜炎は5歳未満の乳幼児がかかりやすい疾患で、日本では毎年600人前後の患者さんを数えるに至っています。
この病気はお子さんが小さければ小さいほど注意が必要になるのですが、それまで全く元気で持病も何もない子がこの病気に感染することで死に至ることや、回復できても深刻な後遺症をもたらすことがあります。
Hibワクチン、肺炎球菌ワクチンが欧米で定期接種化されたのはもう10数年以上前のことですが、日本でも3年前ほどからこのワクチンの接種が始まりました。万が一のことを考え、是非このワクチンの接種をおこなっていただければと思います。(2011年7月現在) |
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■最後に地域の皆様へメッセージをお願い致します。 |
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いまはテレビやインターネットで様々な医療情報が簡単に手に入る時代です。ですが、こうした情報の多くが必ずしも的を得たものとは限りません。お母さんたちにはこうした情報に過度に振り回されることなく、より近くに居るママ同士やご両親と相談の上、ご自分のお子さんに合った育て方をしていただければと思います。
子供を育てるというのは大変なこと。良かれと思ってしたことを子供がわかってくれず、思い詰めてしまうこともままあるかと思います。だけど、心配しないでください。ママの我が子を愛する気持ちは必ず子供に通じます。
子供と一緒に居られるかけがえのない時間を目一杯楽しんでいただきたい。そのための知恵袋としてご利用いただければ、それに勝る喜びはないものと思っています。
※上記記事は2011.7に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。 |
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