山口 光國 理学療法士・健康心理学修士(心とカラダのコンディショニングルーム)のインタビュー

心とカラダのコンディショニングルーム 山口 光國 理学療法士・健康心理学修士

心とカラダのコンディショニングルーム 山口 光國 理学療法士・健康心理学修士 MITSUKUNI YAMAGUCHI

先生が現在に至るまでの経緯をお聞かせください。

高校を卒業し、今のJリーグ・柏レイソルの前進にあたる日立製作所にサッカー選手として就職しました。しかし張り切りすぎて無理がたたったのか、1年目に怪我をしてしまい、選手を続けることを断念せざるを得なくなりました。その時に患者という立場で現在の仕事の存在を知り、改めて学校に通うこととなったのです。都立府中リハビリテーション専門学校で学び、縁あって昭和大学藤が丘リハビリテーション病院に赴任して肩関節を専門に臨床の現場に身を置くことになりました。

プロ野球・ロッテに在籍していた牛島氏に出会ったのはその頃のことです。肩の故障に苦しんでいた彼は出会ってからほどなくして引退するのですが、「先生、監督としてユニフォームを着ることがあれば一緒に来てもらえますか?」という約束をそのときに交わしました。
2005年に牛島氏が横浜ベイスターズの監督に就任する際、私もコーチとしてチームに加わることになりました。身体部門のトップ、『救急』と掛けて99という背番号もいただいたんです。ベンチにも入りましたから、思いもよらずプロ野球のOBということになったんですね。聞いたところによると、サッカーと野球、両方のOBというのは私だけらしいんです。まあ、選手としてはどちらでも使い物にならなかったんですけどね(笑)。

横浜ベイスターズを退団後、多くの方にお薦めをいただき、セラピストとして独立することになりました。
以前、この場所は内科のクリニックでした。私が独立した当初は、そちらの院長先生のお計らいにより医院の一室を間借りをさせていただいていたのですが、先生が病院ごと新しい場所へ移られるということになり、正式に『こころとカラダのコンディショニングルーム』をオープンする運びとなりました。
周辺には昭和大学で親しくさせていただいていた内科や整形外科の先生方が多くいらっしゃいますから、スムーズな連携をとれるという点も大きなメリットになっています。

『こころとカラダのコンディショニングルーム』の役割についてお聞かせください。

人の身体は変化をするものです。自分の身体の最も良かった時期に固執してしまうと、どれだけ良くなっても「ダメだ、ダメだ」と自分を卑下してしまう。逆に悪いことに固執するというのは、あきらめてしまわれる方です。自分を受け入れることと、あきらめることは意味が全く異なります。あきらめてしまえば、自分を大切にしなくなってしまうのです。過去にとらわれるのではなく、未来に向かう。未来へ向かって前向きに動いていくためのお手伝いをすることが『こころとカラダのコンディショニングルーム』の役割になります。
「自分の心と身体を大切にするように促す。」それがセラピストの仕事となります。
単に症状が改善することで良しとするのではなく、そののち、症状をぶり返さないために何をすればよいのか。「こうしたほうがいい。」という考え方を押しつけるのでは意味がありません。ご自身が心と身体の両面の状態を把握して、それを向上させることの意味に気づいてもらえるようにサポートをする。それこそが我々セラピストの役割だと考えています。

『セラ・ラボ』の調整法についてお聞かせください。

「ここ、固いですね。」「なぜ固いんでしょうか?」触れることにより、心と身体、その両方の状態を把握し、同時に調整をおこなうのが、『こころとカラダのコンディショニングルーム』独自のコンディショニングになります。
手当と言われるように、手を当てるだけでも心理的な落ち着きをもたらす作用があることがわかっていますが、優しく“タッチ”してごく軽い振動を与えるだけでも様々な効果を生み出します。
また、このタッチにプラスして、私が専門としていた関節の運動力学を応用した徒手療法もおこなっています。位置関係のちょっとしたズレを刺激を与えることなく誘導していくものです。
心が病んでいれば、それは如実に身体の症状として表れるものです。身体の適切な使い方と共に、心のありように触れ、理解し、気づいていただく。それが『こころとカラダのコンディショニングルーム』の調整法になります。

2011年、春より新たな講座がスタートするそうですが。

私自身、大学病院では医学系の知識と技術に基づく治療をおこなってまいりました。関節にかかる負担を数値化するなど、科学に基づいた物理的な治療です。ただそれと同時に、病気を治すにはそれ以外の要素、精神的なもの、心理的なものが大きな意味を持つという事もわかっていました。早稲田大学の名誉教授で春木豊先生という方がいらっしゃいます。私は横浜ベイスターズを退団後、春木先生のもとで健康心理学について修養を積まさせていただきました。「病気」とは気を病むと書きますが、精神的なものが身体にもたらす効果について、多くのことを先生から学んできました。

この度、「いつでもどこでも誰でも簡単に出来る」身体の調整法を春木先生自ら、この場所で教えていただけることになりました。自分で出来ることは自分で。人に治してもらうのではなく、自分で治める(おさめる)ことを目的とした講座がスタートいたします。

最後に地域の皆様へメッセージをお願いします。

毎週木曜日に牛島氏による『Sense-up+sports academy』を開催しています。牛島氏が技術面を指導し、それに伴う身体的な面を私がケアするものです。現在では小学生から社会人まで幅広くご利用いただいています。誰もが持つセンスを開花させるキッカケにしていただければと考えています。

現在『こころとカラダのコンディショニングルーム』は、トップレベルのスポーツ選手から、脳卒中の後遺症を抱えた高齢者まで、様々な方にご利用いただいています。
皆で集うことが大事なことだと考えています。お一人では解決できないことも、情報を共有することにより、気づくことが可能になるのです。ご夫婦や友達同士で来ていただき、おニ人で互いにタッチしあうという、やり方もお教えしています。
『こころとカラダのコンディショニングルーム』は病院ではありません。日常生活で注意しておいたほうがよいことなど、色々アドバイスさせていただきますので、どうぞお気軽にお尋ねください。皆様のお越しをお待ちしております。

※上記記事は2011.4に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

心とカラダのコンディショニングルーム 山口 光國 理学療法士・健康心理学修士

心とカラダのコンディショニングルーム山口 光國 理学療法士・健康心理学修士 MITSUKUNI YAMAGUCHI

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  • 好きな本・愛読書: 科学の方法(中谷宇吉郎)
  • 好きな映画: 愛と青春の旅立ち
  • 好きな言葉・座右の銘: 泰斗(泰山のようにどっしり構えて、北斗七星のように道しるべとなる)、気(気持ちの“気”、元気の“気”、本気、勇気、全ての源の意味で)
  • 好きな音楽・アーティスト: オールジャンル
  • 好きな場所・観光地: 沖縄
  • 生年月日: 1961年12月18日
  • 出身地: 長野県
  • 血液型: A型
  • 趣味・特技: ゴルフ

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